●インプラントをおすすめする理由は?
「もしも歯を失ってしまったら、インプラントによって『噛み合わせ』を回復しましょう」
とお伝えしています。
1. 咀嚼の回復
◆インプラント・・・・98%
◆ブリッジ・・・・・・47%
◆入れ歯・・・・・・・14%
元通りに食べられるということに関して、インプラントは最も優れています。
食材から十分に栄養が摂取できることは、体にとってとても大切なことです。

2. 体のバランスへの影響
日のうちに何百回と繰り返される咀嚼により、内分泌・外分泌が適正化され、また頭蓋骨~脊柱を介した体のバランスが保たれます。
咀嚼の不均衡、偏りがあると、体のバランスは崩れてしまいます。
正しい咀嚼によるバイブレーションが全身へと送られることが大切です。


3. 「食べられる!」んです
義歯では食べられなかったサザエやアワビのお刺身が食べられます。
全ての食材を、ストレスなく、自由に、自分の思う通りに食べられます。
体だけでなく心にも栄養を送ります。



4. 事故で歯を失ってしまった方、先天性歯牙欠損症の方に
事故で歯を失ってしまった方には、その後の長い人生を考えたとき、インプラントをおすすめします。
また生まれつき永久歯が生えてこない先天性歯牙欠損症の方にとっては、選択肢の一つとなる治療法です。
ご相談ください。

●私(院長)が最初にインプラントに出会ったのは・・・
卒業して間もなく勤務した歯科医院で、日本大学歯学部の外科出身のドクターに教えてもらいました。
人工的な生体材料で失った機能を回復することは、神さまが創造した機能そのものをクリエイトするということで、とても興味深かったしワクワクしました。
インプラントは当時最先端の技術で、雨上がりのタケノコのように色々なインプラントメーカーが色々なインプラントを出していました。
私は月に2~3回、ありとあらゆるインプラント関連の講習会に行き、ありとあらゆるインプラントを患者さんと共に試していきました。
その頃は全くくっつかないインプラントもありました。
現在は近代インプラントの仕様は確立され、市民権を得るようになっています。
中でもCGF(歯周組織・骨再生療法)を用いたインプラントは、ここ30年で3段階の発達を経て、非常に短時間でしっかりとした結果を得られるようになりました。
他にも最新のインプラントでは、インプラントが骨にくっつくまで通常6か月かかるところが1か月でくっついてしまうようなものもあります。
こちらは大変優れていますが高価でもあるので、一般的にはおすすめしていませんが、仕事の事情などでお急ぎの方にはご案内しますのでお尋ねください。

●喜びの声、そして注意点
インプラントを施術された皆さまから多く聞かれるのは、
「元に戻った」という言葉です。
何でも、自由自在に、美味しく食べられる。
食材を気にしないで食べられる。
入れ歯の不自由さがなくなった。
ただ、施術後定期検診にいらっしゃるとき、皆さん決まってぽっちゃりして来られるんです。
放っておくと、どんどんメタボになってしまう。
インプラント施術前は咀嚼力が弱かったゆえに習慣的に食べていた食材、主には噛まなくていい丸飲みできるもの、ほとんどが小麦製品で、パン、うどん、パスタ、お菓子などが食事の中で大きな配分を占めていました。
その食習慣のままインプラントによって食べられるようになると、習慣でどんどん食べ過ぎてしまうんです。
ですから、必ず食事指導を行っています。
これまで配分が少なかった肉などのたんぱく質、葉物野菜などの食物繊維を増やし、小麦製品を減らすように指導しています。


●インプラントが難しいケースはあるの?
難しいというよりは、条件によってインプラントができない場合があります。
それは「3つの柱」に適わないときです。
1. 体の柱
◆その場所に十分な骨密度があること。プロポーション、解剖学的形態が整っていること。しかしながら現在では骨の条件は自由度があり、骨材を用いて改善することがよくあります。
◆全身状態や全身疾患はどうか。成人病や生活習慣病などがあっても、病院にかかって適切にコントロールされていれば、ほとんどの場合は施術可能です。
2. 経済的な柱
インプラントは自費診療になり、相応の費用がかかります。
それを負担いただけるかどうか。
当院では十分なコストパフォーマンスに見合ったインプラントを提供しています。
例えばこういう考え方もあります。
当院での一番シンプルなインプラントは、
- CT撮影
- PMTC(術前の口腔内環境整備)
- インプラント本体と埋設
(フィクスチャー・アバットメント・レントゲン撮影・診断・手術費・10年保証含む)
- CGF(歯周組織や骨の再生療法)
- メタルボンドポーセレン(インプラント上部構造)
合わせて374,200円で提供しています。
(2026年2月~の料金です。2026年1月までは284,130円です。ただし保証料は含まれません)
今後20年間、インプラントを使って美味しく食事をして、健康に生きるとしましょう。
374,200円÷20年÷365日≒52円
一日当たり約52円で、向こう20年間元気に生きられるとしたら、あなたにとってどうでしょうか。
3. メンテナンスの柱
最も大切な柱です。
◆ご自身によるご自身のための歯ブラシは、インプラント(もちろんご自身の歯もですが!)を永年にわたって守るために欠かせません。そのためのご指導は惜しみなくいたします。
◆3カ月に一度の定期検診を守っていただきます。インプラント治療はドクターと患者さんの共同製作物と考えています。当院には治療提供した責任があり、患者さんにも等しく治療を受けた責任があると考えます。両者の責任をまっとうするために定期検診は欠かせません。

●インプラントと共に生きる
インプラントはメンテナンスが絶対条件です。
一般的には10~15年もつと言われていますが、きちんとメンテナンスをすればもっともっと問題なく使えます。
私が勤務医時代に埋入したインプラントを、40年間使ってくださっている方が何人もいらっしゃいます。
また、インプラントをきっかけにメンテナンスに力を入れるようになる方もいらっしゃいます。
80代でインプラントをしてから、ご自身のケアと定期検診をきちんと守るようになり、口腔内の環境が明らかに良くなった方もいらっしゃり、美味しく食事ができるようになったと聞いて私もとても嬉しいです。
ちなみに私がインプラントを施術させていただいた最高齢の方は93歳でした。
それから、こんな使い方をされる方もいらっしゃいます。
インプラントは天然歯よりも寿命が長く、多くの天然歯を失ってしまった時にも、既に埋入したインプラントは残っている場合があります。
そうした時に年齢(体力面)による施術への不安や経済的な事情がある場合には、さらにインプラントを施術するのではなく、その残ったインプラントを利用して入れ歯を固定するのです。
入れ歯は保険診療で作ります。
インプラント・オーバーデンチャーと言って、ミニインプラントとほぼ同じです。
インプラント・オーバーデンチャーもメンテナンスは絶対条件です。

けれども、もしも、メンテナンスができなくなってしまったら・・・?
年齢を重ねることによる不安があるかと思います。
前述の通りインプラントは、定期的なメンテナンスによって生涯にわたり機能させ、そのおかげで健康でいられるよう施術するものなのですが、高齢あるいは障害により、ご自身で歯ブラシができなくなったり、定期検診に通えなくなったり、他者によるケアも受けられなくなったりすることがあるかもしれません。
その場合には、インプラントを歯肉の中に埋めてしまう方法があります。
インプラントは天然歯よりも寿命が長いため、口腔内に、上部構造をなくして金属部分がむき出しとなったインプラントが残っていることで、不都合を起こすことがあり、そうした際には金属の部分を切り落として歯茎の下にスリープさせます。
これでインプラントの役目は終わります。

さて、日本は世界有数の長寿国であり平均寿命は延びていますが、歯の寿命は延びているわけではありません。
つまり体の寿命よりも先に、歯の寿命が来てしまうこともあるのです。
実は歯を失う原因は、
◆1位 歯周病(歯槽膿漏)
◆2位 虫歯
◆3位 自分の噛む力!
です。
歯を失う原因の3位が「自分の噛む力!」だなんて、あまり知られていないことですよね。
よく噛むことは大切なのですが、歯も経年劣化するので、長くなった寿命に備えて大切に使うようにしていただきたいと思います。
こうした視点から見ると、インプラントには天然歯を守る役目もあることがわかります。
抜けてしまったところをそのままにしてしまうと、残っている天然歯への負荷が大きくなってしまい、歯の寿命がより短くなってしまうことがあるからです。
抜けた歯をブリッジによって補うこともまた、隣の健康な歯を削って負荷をかけることですから、同様に歯の寿命は短くなってしまいます。
インプラントを施術することは、残っているご自身の歯を守ることにもつながります。
そしてひいては、生涯の健康の礎となることと考えています。


インプラント治療について疑問や質問がありましたら、お気軽にお尋ねください。
私は大変優れた治療法だと思っていますので、多くの方に上手に利用していただけたらと思っております。